masaki_photo.jpg私がオステオパシーと出会ったのは製薬企業に勤務していた頃でした。当初、薬剤の副作用情報をお医者様などの医療従事者より入手し、患者様の背景疾患、薬剤服用歴、薬剤相互作用などを鑑みて、当該副作用の重篤性や薬剤との因果関係などを厚生労働省へ報告するという仕事でした。この内容は私達医療従事者にとって重要であるばかりでなく、患者様方にとって非常に意味のある情報収集とその分析です。

しかしながら、とても悲しく感じたことがあったのでした。それは、患者様には多種多様の病歴があり、遺伝的な要因や環境的な要因なども重なり合って、筋肉の硬直や関節の変形、代謝異常、呼吸器や消化器などの内臓疾患、感染、アレルギーなど色々な問題が発生した時に、当の患者様は医療施設内を転々と移動してご担当の先生に診ていただき、各診療科で何種類もの薬を処方され、結果として混乱するほど多くの薬剤を服用する方もいらっしゃったことです。

このとき、「症状は様々でも患者様の身体はひとつなのになぁ。症状同士が関連している可能性もあるのでは?本当にこれほどの薬剤が必要か?」と思い始めたのです。更に、だんだん自然治癒力についても興味を持ち始め、「薬剤師の私に何が出来るかな。食べて飲んで健康になる薬膳カフェを作りたいな」と胸が躍り始め、色々な本を読み漁り、色々なカフェにルンルン足を運んでイメージをしていたのでした。

そんな時、勤務していた会社の組織改変で「組織構造を変えて機能(業務の質)向上を図ろう」という動きがあったのです。まさに時、インターネットで「オステオパシー」と出会い、オステオパシーの哲学である、1.身体はひとつのユニットである 2.身体には自然治癒力がある 3.構造と機能は相関する という文言を目の当たりにして、感激して思わず涙をこぼしてしまいました。それからオステオパシーに目覚め、会社勤務と夜間学校で過酷な勉学の日々を過ごし、今ではオステオパシー1本で自営しています。あの時の涙に引き続き、現在も患者様からいただく笑顔に思わず嬉し涙を流す時がありますね。オステオパシーに出会って私自身も大きく変化したと思います。

アトラス・オステオパシー学院講師
政木大枝